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民主党憲法提言

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法学部の長岡です。 05年10月31日に発表された民主党の憲法提言はこちらです。 http://www.dpj.or.jp/faxnews/pdf/20051031181802.pdf 集団的自衛権については、まだ結論を出していない、これからの議論に委ねてい るということのようです。

【民主党の憲法提言より9条関係の部分を抜粋】 5.より確かな安全保障の枠組みを形成するために 1.民主党の基本的考え ①憲法の根本規範としての平和主義を基調とするそもそも日本国憲法は、国連憲章とそれに基づく集団安全保障体制を前提としている。そのうえで、日本は、憲法9 条を介して、一国による武力の行使を原則禁止した国連憲章の精神に照らし、徹底した平和主義を宣明している。日本国は、国連の集団安全保障が十分に機能することを願い、その実現のために常に努力することを希求した。そして日本国憲法は、その精神において、自衛権の名のもとに武力を無制約に行使した歴史的反省に立ち、その自衛権の行使についても原理的に禁止するに等しい厳格な規定を設けている。このため、自衛権の行使はもとより、国連が主導する集団安全保障活動への関与のあり方について、不断に強い議論に晒されてきた。しかし、どのような議論を経たにせよ、わが国の憲法が拠って立つ根本規範の重要な柱の一つである「平和主義」については、深く国民生活に根付いており、平和国家日本の形を国民及び海外に表明するものとして今後も引き継ぐべきである。「平和を享受する日本」から「平和を創り出す新しい日本」へ、すなわち「平和創造国家」へと大きく転換していくことが重要である。 ②憲法の空洞化を許さず、より確かな平和主義の確立に向けて前進する国際平和の確立と日本の平和主義の実現のために、いま、もっとも危険なことは歯止めのない解釈改憲による憲法の「空洞化」であり、国際社会との積極的な協調のための努力をあいまいにし続ける思想態度である。民主党は、その二つの弊害を繰り替えしてきたこれまでの内閣法制局を中心とする、辻褄合わせの憲法解釈にとらわれることなく、わが国のより確かな平和主義の道を確立し、国際社会にも広く貢献して、世界やアジア諸国から信頼される国づくりをめざす。多角的かつ自由闊達な憲法論議を通じて、①「自衛権」に関する曖昧かつご都合主義的な憲法解釈を認めず、国際法の枠組みに対応したより厳格な「制約された自衛権」を明確にし、②国際貢献のための枠組みをより確かなものとし、時の政府の恣意的な解釈による憲法運用に歯止めをかけて、わが国における憲法の定着に取り組んでいく。併せて、今日の国際社会が求めている「人間の安全保障」についても、わが国の積極的な役割を明確にしていく。 2.わが国の安全保障に係る憲法上の四原則・二条件以上の認識の下、いわゆる憲法九条問題について次の「四原則・二条件」を提示する。 (1)わが国の安全保障活動に関する四原則 ①戦後日本が培ってきた平和主義の考えに徹する日本国憲法の「平和主義」は、「主権在民(国民主権)」、「基本的人権の尊重」と並ぶ、憲法の根本規範である。今後の憲法論議に際しても、この基本精神を土台とし、わが国のことのみならず、国際社会の平和を脅かすものに対して、国連主導の国際活動と協調してこれに対処していく姿勢を貫く。 ②国連憲章上の「制約された自衛権」について明確にする先の戦争が「自衛権」の名の下で遂行されたという反省の上に立って、日本国憲法に「制約された自衛権」を明確にする。すなわち、国連憲章第51 条に記された「自衛権」は、国連の集団安全保障活動が作動するまでの間の、緊急避難的な活動に限定されているものである。これは、戦後わが国が培った「専守防衛」の考えに重なるものである。これにより、政府の恣意的解釈による自衛権の行使を抑制し、国際法及び憲法の下の厳格な運用を確立していく。 ③国連の集団安全保障活動を明確に位置づける憲法に何らかの形で、国連が主導する集団安全保障活動への参加を位置づけ、曖昧で恣意的な解釈を排除し、明確な規定を設ける。これにより、国際連合における正統な意志決定に基づく安全保障活動とその他の活動を明確に区分し、後者に対しては日本国民の意志としてこれに参加しないことを明確にする。こうした姿勢に基づき、現状において国連集団安全保障活動の一環として展開されている国連多国籍軍の活動や国連平和維持活動(PKO)への参加を可能にする。それらは、その活動の範囲内においては集団安全保障活動としての武力の行使をも含むものであるが、その関与の程度については日本国が自主的に選択する。 ④民主的統制(シビリアン・コントロール)の考えを明確にする集団安全保障活動への参加や自衛権の行使にかかる指揮権の明確化をはかる。同時に、「民主的統制」に関する規定を設けて、緊急時における指揮権の発動手続や国会による承認手続きなど、軍事的組織に関するシビリアン・コントロール機能を確保する。その従来の考え方は文民統制であったが、今日においては、国民の代表機関である「国会のチェック機能」を確実にすることが基本でなければならない。 (2)わが国において安全保障に係る原則を生かすための二つの条件 ①武力の行使については最大限抑制的であること新たに明記される「自衛権」についても、戦後日本が培ってきた「専守防衛」の考えに徹し、必要最小限の武力の行使にとどめることが基本でなければいけない。また、国連主導の集団安全保障活動への参加においても、武力の行使については強い抑制的姿勢の下に置かれるべきである。そのガイドラインについては、憲法附属法たる安全保障基本法等に明示される。 ②憲法附属法として「安全保障基本法(仮称)」を定めること広く「人間の安全保障」を含めてわが国の安全保障に関する基本姿勢を明らかにするとともに、民主的統制(シビリアン・コントロール)にかかる詳細規定や国連待機部隊等の具体的な組織整備にかかる規定および緊急事態に係る行動原則など、安全保障に関する基本的規範を取り込んだ「基本法」を制定する必要がある。この基本法は憲法附属法としての性格を有するものとして位置づけられる。